インターネットで買い物をする人口が増えており、ECは著しく成長しています。最近では注文してから到着までの時間が早くなり、物流も大きく進化していますが、一方で課題もあります。この記事では、EC物流が抱える課題と、改善するための方法について紹介します。
EC物流の特徴
インターネット上で購入した商品やサービスを届けるために、EC物流は欠かせない存在です。どのような特徴があるのでしょうか。
個別対応がメイン
それぞれのECサイトで、料金や配送時間が異なっています。また、料金や配送時間がユーザーの購入頻度などで決まるランク付けによって、変わることもあります。倉庫から店舗に出荷するような、企業から企業間とのやりとりとは大きく異なります。
配送先の種類が多く、物量は少なめ
企業が商品やサービスをダイレクトに消費者に提供するのが、EC物流の特徴です。企業から企業に対して行うのと比べて、配送先が多岐に渡り、物量が少ないのが特徴です。
様々なラッピングに対応している
クリスマス、お歳暮、お中元といった季節ごとのイベントや、誕生日や記念日に合わせたラッピング対応が出来ることも特徴です。包装のみならず、リボンやメッセージを依頼されることもよくあります。
EC物流の課題
EC物流が抱える課題とは、一体どのようなものなのでしょうか。対企業では無く、各個人に対応することで起こる問題に、課題があると言えます。
最短納期が基本
EC物流は、納期が重要視されています。サイトでの注文は、当日配送や時間指定配送が珍しくないので、倉庫側は最短納期で作業することが求められます。
急なキャンセルへの対応
急なキャンセルに対して速やかな対応をしなければいけないのも、EC物流の特徴です。単なるキャンセルでは無く、オーダーの変更に応じて商品を探すこともあります。
荷主からのオーダーの数が多い
荷主からのオーダーの内容によっては、個別の対応をすることもあります。オーダーの数だけ要求があると言っても過言では無く、その複雑さが課題と言えます。
繁忙期と閑散期の差
繁忙期と閑散期の差が大きいことも特徴です。季節やトレンドに左右される商品の場合、出荷量の見通しが立ちにくく、人材を確保することが難しくなります。
荷物の保管や在庫管理の難しさ
荷物を保管は火災や盗難などのリスクがあり、物流コストも上がります。在庫管理者は、空き容量を極力減らすために、専門的な技術やセンスが必要となります。
個人情報の取扱いに注意
EC物流の倉庫には、莫大な数の個人情報が収められています。一か所に多くの個人情報が集まっていると、漏洩や滅失のリスクがあります。個人情報の取り扱いは、大きな課題と言えるでしょう。
EC物流を改善するためには
様々な課題を抱えているEC物流ですが、改善するにはどうしたら良いのでしょうか。
作業を単純化する
作業を「単純化」することで、作業が効率化することが出来ます。単純化によって、工数を減らし、倉庫のレイアウトや人員配置が改善されるので、効率化が期待出来ます。
IT技術を活用する
ロボットなどのIT技術を活用するのも有効です。作業が効率化されるのは勿論、省人化することで人件費を減らすことにも繋がります。
流通加工に力を入れる
流通の過程で行われる加工(流通加工)は、自動化するのが難しいという課題があります。流通加工以外で自動化すれば、流通加工業務に人材を充てることが出来ます。
まとめ
EC物流は、様々な課題もありますが、効率化や自動化することで改善が期待されます。これからも大きく成長することが予想されるため、動向に注目することが重要と言えるでしょう。